革新的な共同作業スペース:Unova

デザイナーXiang Liによる、年齢層を問わないユニークなオフィス環境

若者から成熟した企業まで、様々な年齢層を惹きつける共同作業スペース「Unova」。健康的なオフィス環境の概念を組み合わせ、各フロアを異なるテーマでデザインしたこのプロジェクトは、単なる低コストの共有オフィスではなく、新たな働き方の可能性を提示します。

デザイナーのXiang Liは、このプロジェクトが単なる共同作業スペースではなく、市場競争の中で異なる空間要求に対応する場として設計されたと語ります。プロジェクトは4階建てのスペースで、1階がロビーとレセプション、2階がダイニングスペース、3階が若者向けの小規模なワークスペース、4階が成熟したエリートグループ向けの大規模なワークスペースとなっています。各フロアの機能が異なるため、そのスタイルも明確に区別されています。

このプロジェクトの特徴的な点は、それぞれのフロアが異なるテーマでデザインされていることです。例えば、若者向けの3階では、職場のユーモラスなメタファーを持つソファや椅子、ブレインストーミングのためのボールプール、横棒やスイングなどのフィットネス機器を組み合わせた家具など、面白いデザインが多く設置されています。これにより、オフィスビルで楽しみながら働くことができます。

一方、4階の大規模なワークスペースでは、エスカレーター近くのスペースが公共の受付エリアとして機能し、大規模なオフィスエリアがそれを囲む形で配置されています。これにより、各企業の従業員は自分の作業エリアに非常に便利にアクセスすることができます。

このプロジェクトの難点は、既存の建物を改装するという性質上、建物自体の内部構造が非常に制限されていたことです。しかし、Xiang Liと彼のチームは、全てのオリジナルの床板を取り除き、吹き抜けの空間を作り出すことで、この問題を解決しました。さらに、建物内部に窓のある壁を創造的に建設し、室内空間に屋外の開放感を持たせました。

このプロジェクトは、2021年にA' Interior Space, Retail and Exhibition Design Awardでブロンズ賞を受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを組み込み、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与されます。

Unovaは、単なる共有オフィスではなく、新たな働き方の可能性を提示する場として設計されたことで、そのユニークさとオリジナリティを発揮しています。これは、現代の働き方の多様性を反映したものであり、共同作業スペースの新たな可能性を示しています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Li Xiang
画像クレジット: Image#1: Photographer Shao Feng, Unova Co-working Space, 2018. Image#2: Photographer Hu Yijie, Unova Co-working Space, 2018. Image#3: Photographer Shao Feng, Unova Co-working Space, 2018. Image#4: Photographer Shao Feng, Unova Co-working Space, 2018. Image#5: Photographer Hu Yijie, Unova Co-working Space, 2018.
プロジェクトチームのメンバー: Lead Designer: Li Xiang Project Director: Ren Lijiao Project Director: Wu Feng
プロジェクト名: Unova
プロジェクトのクライアント: Li Xiang


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